今朝(2016/02/04)の大分合同新聞観戦記欄に膳所力也君の将棋が掲載されています。
大会は中津城将棋大会。
相手は、吉松新太くん。高校将棋界のホープです。
写真をカラーで紹介しましょう。
僕が執筆しました。
迫力の熱戦を、みんな、並べてみてね。
第1譜
【将棋の力】
県北学生将棋の拠点「東九州龍谷高校」と観光の拠点「中津城」。両者のタイアップで始まった本大会も4年目。
参加賞は大人気の中津城グッズ、その可愛らしさに参加者は大喜びです。
安部恭一校長の「心と知恵を育てる力が将棋にはあるのです」という言葉に気を引き締める参加者。
久保勝二・元中津地区名人の宣言で、いざ開会です。
本大会の特徴の一つは、将棋部員達が運営を行っていること。
設営から案内、受付、片付けまでをしっかりやっています。顧問の花崎充伸教諭指導の下、礼儀と気配りに満ちたスタッフ達。安部校長の挨拶にあった「将棋の力」はこういう場面でも発揮されるのでしょう。
小学生の部、中高生の部から8名ずつが予選通過しての決勝トーナメント。部門を越えての激突です。本譜はその2回戦目。膳所君と吉松君の初顔合わせは図のように四間飛車対居飛車。吉松君は穴熊に、さて、どうする膳所君?
--------
第1譜(棋譜)
▲7六歩 △3四歩
▲6六歩 △8四歩
▲7七角 △6二銀
▲7八銀 △4二玉
▲6七銀 △3二玉
▲6八飛 △5二金右(図)
▲5八金左 △9四歩
▲4八玉 △3三角
▲3八玉 △2二玉
▲2八玉 △1二香
------------
第2譜(21~51)
【膳所君の将棋環境】
膳所君は仏の里・国東から中津へ、お父さんとやって来ました。「(予選を)勝ち抜いて、中学生や高校生と戦いたい」熱い思いを胸にしての参戦です。希望は実現。本対局まで駒を進めてきました。
膳所君のお父さんは支部対抗戦団体戦で、姉の千香ちゃんは中学選抜で、それぞれ県代表の経験者。そんな「将棋環境」の中で育った彼自身も子ども大会での優勝や入賞の棋歴を持っています。陸上競技にもチャレンジしている彼は、くじけぬ精神力も身につけています。
本譜、膳所君も穴熊を選択、対局後に、吉松君が「なるかもしれないと思っていた」と語った相穴熊戦になりました。
39手目、先んじて龍を作った先手。しかし、後手も飛車を当て交換。間髪おかず、両者、敵陣に飛車を打ち込み合うスリリングな展開。進んで、51手目の▲9四龍(図)。先手は桂との連携を図りました。さて、後手の対応やいかに。子ども棋士の皆さんも考えてみてくださいね。
(英之介)
第2譜(棋譜)(21~51)
▲1八香 △1一玉
▲1九玉 △2二銀
▲2八銀 △3一金
▲3九金 △8五歩
▲7八銀 △5四歩
▲6五歩 △7七角成
▲同 銀 △4二金寄
▲6四歩 △同 歩
▲同 飛 △5三銀
▲6三飛成 △6二飛
▲同 龍 △同 銀
▲8二飛 △6九飛
▲8一飛成 △8九飛成
▲6六桂 △5三銀
▲9一龍 △9九龍
▲9四龍
----
第3譜(52~84)
【顧問直伝・吉松君!】
後手の吉松君。設営などの裏方をこなしながらの参戦です。県高校将棋部の合宿で、研究用の対局を行うほどの実力、高校将棋界の明日を担うホープです。毎日の部活はもちろん、棋書や将棋関連のテレビ放送をも欠かさず視聴し腕を磨いています。
得意技は四間飛車、しかし本局は顧問・花崎教諭直伝の居飛車穴熊を採用しました。
最初の局面図▲9四龍に後手はかまわず△2四香。子ども棋士の皆さん、もう一度、図を見てください。互いに穴熊ですが、後手に比べ、先手の金が離れています。よって大きな弱点になるのは、銀が一人で守っている2七の地点。そこを直撃する手、その後も△3五桂、△4五角と集中攻撃。最終的に先手熊の巣穴をこじ開けました。
終了後、勝者の吉松君がこう語ってくれました。「(膳所君は)本当に強かったです」年齢を超えて相手を認める言葉。安部校長の「将棋の力」を感じさせてくれた本大会は来年へと続きました。
なお、大会結果は本紙既報の通りです。
------------------
第3譜(棋譜)
△2四香
▲5四桂 △同 銀
▲同 龍 △3五桂
▲3六銀 △4四桂
▲3五銀 △同 歩
▲3四桂 △3二金寄
▲2二桂成 △同金上
▲4一銀 △4二金
▲5二銀成 △3二金右
▲3四香 △3三桂打
▲5三龍 △4五角
▲3三香成 △同金直
▲4八金寄 △2七香成
▲同 銀 △3九龍
▲3八金 △2四香
▲3九金 △2七香成
▲2八香 △1八成香
まで84手で後手の勝ち
------------
<バッチグー・ハプニング将棋大会-個人戦->
日程:2月7日(日):午後1時30分から
会場:将星会
ハプニングいっぱいのお楽しみ大会です。
全員に将棋バッチを進呈します。