永世七冠から国民栄誉賞。
羽生さんの言葉が手元にあります。
運命は勇者に微笑む・・。
ここで、子ども棋士の皆さんに考えてもらいたいのは「勇者」って言葉です。
「強者」でも「弱者」でも、「勝者」でも「敗者」でもないのですね。
勇者ってなんだろう?
どんな人のことだろう?
って考えてみます。
きっと、その答は、ひとりひとり、違いますよね。
考える方法だって違う。
で、僕は、ひとつ、僕なりの考える方法を思いついているんです。
それはですね。
大きく考えないってことです。
できるだけ小さく考える。
小さく小さく切った場面に応じて考えておくってことなんです。
将棋を例にしてみましょう。
負けたときはどういう自分が「勇者」なんだろう?
勝ったときは、どんな態度が「勇者」のそれなんだろう?
対局中は?
対局前は?
こんなふうに、小さく考えていく。
もちろん、考えたとおりに行動なんて出来やしません。
でもですね。
でも、考えると、目的・目標が生まれてくる場合が多いんです。
そしてですね。
僕の場合、その目標とその時の自分を照らし合わせれば、随分、差があるんですね。
で、がーんとくるんですよね。
で、思い直すわけです。
まあいいや。と。
いつかは、目標に達するかも。と。
そう考えて、やってきたのが58年なわけです。
で、結論。
やっぱ、羽生さんすごいなあ。
追記
オールアバウトから執筆依頼がありまして。
羽生さんの永世7冠の記事を書くことになりました。
今までも、羽生さんについて、書いています。
お時間ありましたら。
--------------
前人未踏の七冠を達成した唯一の人間、羽生善治。深い読みを生み出す類まれなる知性、少し照れたような柔和な笑顔に見られる純真さ。しかし、知性と純真さのみから、羽生将棋を語ることはできない。羽生将棋の本質は、まったく別のところにあるのではないか・・。
--------------
2014年、人類初の3度目の名人返り咲きを果たした羽生善治。その将棋は「猛手(もうしゅ)」を中核としている。盤に座した羽生は猛獣となる。しかし、その獲物は敵でも勝利でもない。羽生が求め続けるものをガイドなりに解釈していく。
--------------
盤前に座した羽生は猛獣である。勝負という枠を越え、本能の赴くままに密林を闊歩(かっぽ)し、牙をむく。そこには人の良い「羽生さん」など存在しない。今回は「獅子博兎」という側面から羽生を解明する第3弾である。
------------------
NHKスペシャル「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」を観た。囲碁のチャンピオンを破った人工知能。将棋界の最高峰、最強の頭脳が人工知能の今に触れる、実に興味深い内容だった。だが、そこに私は、羽生の本性「猛獣」を見た。
------------------